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歴史授業講座 32「最後の内戦 西南戦争」

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この授業はあまり理解されないのですがたいへん重要です。

盟友西郷と大久保が戦い、最後の士族が明治新政府に敗れます。
西郷は城山で死に大久保は半年後に紀尾井坂で暗殺され維新の第一世代がいなくなりました。
日本から武士がいなくなりました。
その後反政府勢力は自由民権運動で第二の維新を目指しましたが、政府を受け継いだ伊藤博文の目標も立憲政治の実現でした。
立憲君主制を実現して西欧列強と対等な独立国になるという目標は同じでした。
ここでも幕府VS倒幕派の時と同じ構図があります。敵対する勢力が実は最も強力な同志なのです。
ここを見誤ると日本という文明の凄みが伝わりません。

子供たちは悩みながら自分の考えを選びます。
討論もとても深いものになります。

みなさんは西郷が好きな方が多いことでしょう。
ぼくは、日本が好きになる!歴史授業の最初に研究授業にかけたのが「大久保利通」の授業でした。
彼がいなければ明治の国づくりはあり得なかったにもかかわらず、途中で逃げてしまった西郷ばかりがもてはやされ大久保に日が当たらないのはおかしいと思っていたからです。

しかし多くの人は大久保のせいで今のダメな日本があると考えています。
一面の真理ですが、西郷だったら日本そのものがなかった可能性が大きいかもしれません。

いまは当時よりも西郷の偉さが分かってきましたが、それでも西郷の全体像を理解することは今でもたいへん難しいはずだと考えています。
この授業で、大久保が言っていることも、西郷が言っていることも、ひとしく正しいのです。
しかし断崖に追い込まれている明治日本には二つを両立させてゴールを目指すことはまことに困難でした。
そしてまさにその二律背反こそが近代日本が背負い込んだ逃げられない運命そのものでした。

その運命の深さを理解すること。
そして彼等の苦悩と勇気と決断のおかげで今があることを敬意を払って理解すること。
今の日本もこの二律背反を克服してはおらず、ここからしか第3の国づくりは始まらないことを理解することが重要だと考えています。



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