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34年前の公民授業「総理大臣でもできない」



さきほど服部公民講座で話題になった授業「総理大臣でもできない」について簡単に。つくって実践したのは1987年(34年も前だ!笑)。出版は1988年『1時間の授業技術6年社会』(日本書籍)。これはもう撤退した極左の教科書出版社でした。おとぎ話ですね。

(ねらい)
・法の支配(学校の教育活動も法律に従って行われていることを知る)

(授業の概要)
いきなり板書して始める
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A 4月の健康診断を7月にする
B 給食はやめて弁当にする
C 算数は人気がないのでやめる
D 新教科ファミコン科をつくる
E 保護者から教科書代を集める
F 通知表をやめる
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(発問1)
〇〇小の先生方みんなでAからFまで決めました。
できると思うものに〇、出来ないと思うものに×をつけましょう(ノート)。
できる〇は41人中、A24 B28 C0 D23 E23 F8

(話し合い)
Eについて「お母さんがみんな賛成だということにします」など介入する。
これは「できる」の意味を能力がある(泳げる)→状況が許す(保護者は賛成している)→権限がある(〇は△を任命できる)と動かしながら、最終的に法=権限をわからせようとしている。

(結論)Fだけできます。(校長先生が反対したらFもできません)

発問2
校長先生が決めたらどうですか?
できる〇が多かったのはBとDだった。できないが増えた。

(話し合い)
「これは校長先生が決めることになっているんじゃないか」という権限を考えている意見が出てきた。

(結論)Fだけできます。正解がふえてきたね。

(発問3)
こんどは内閣総理大臣がA~Fを決めました。どうでしょうか?

(結論)
総理大臣の場合はすべて「できません!」

(発問4)
国の政治のトップなのに、総理大臣でもできないのはなぜですか?

(子供の意見)
・C算数の廃止は大人になって困るから総理大臣でもできない。
・E教科書代は予算に関係するから総理大臣が決める。他は総理大臣が決めることじゃない。(権限)
・F通知表と新科目は国民が反対するからできない。
・ぜんぶ国会で決めることだから内閣総理大臣でもできない。(権限)

(結論)
資料を配り解説する。
A 学校保健法第6条1 & 学校保健法施行規則第3条
B 学校給食法第4条
C・D学校教育法施行規則第24条
E 義務教育諸学校の教科用図書の無償に関する法律第1条
F 法律にはなく学校ごとに決めるとされている(学校が決めることを総理大臣は決められない)

*日本の政治は内閣(総理大臣と各大臣)が役人を使って実行しますが勝手には出来ません。すべて法律に従って、予算(税金)をつけて実行されます。
*その法律と予算を決めるのは国会です(議員の多数決)。
*日本の政治は国会が決めたことが実行されるしくみになっています。

*国民が国会議員を選ぶ(選挙)→国会議員が法律と予算を決める→それに従って内閣が実行する
*国民の責任はとても重いのですね。選挙に行きましょう!

(注)施行規則は文科省の省令なので国会議決ではありません。あとで知りました。スンマセン。

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